令和3年度秋季リーグ戦前 主将対談

9月11日(土)に開幕する令和3年度東京六大学野球秋季リーグ戦に向け、野球部主将・丸山壮史選手と応援部主将・薗田将直の両部主将による対談が行われました。

互いの存在が原動力となっている野球部と応援部。秋季リーグ戦も両部が一体となって優勝を目指します。

4年生にとって最後のリーグ戦となるこの大会に両名が懸ける想いとは。

 ー主将として自分の部の誇りに思う点を教えてください

丸山:自分たちの代で111代なんですが、歴史ある早稲田大学野球部の一員であるということがまず一番の誇れる部分かなって。やっぱり神宮で戦っていく中で春リーグは5位という結果で悔しい思いもしたんですけれど、その分OBという意見を言っていただける存在がいるということは、改めて素晴らしい所で戦っているんだ、素晴らしいユニホームを着て戦っているんだと思えるのが誇りに思う所です。

薗田:応援部も同じで、厳密には色々歴史はあるんですけど一応81代という事なので、応援文化という今も求められているのか正直分からない所をずーっと続けてきているという誇りと、歴史があった上で今に適した応援とは何かを考えられている所が応援部員としての誇りであり、応援を引っ張ってきた先駆けとして今後もやっていくんだ、今後新たに変革を進めながら続けていこうというのが早稲田大学応援部の誇りなんじゃないかと思います。

ー今年のチームの強みを教えてください

丸山:春リーグが終わってから、自分と学生コーチと副将の岩本と話していて、春が2点差以内の試合が7試合あって、5位で弱いと言われていたんですけど、明らかに負けた試合が少ない中で、この夏のオープン戦は後半に2点取るチームをテーマに掲げてやってきて、早稲田の本来の粘り強さを求めてやってきたので、そこはこの夏一番手応えがある所っていうか、この秋「後半の強さ」を強みとしてとっかかっていきたい。

薗田:応援部も同じで、泥臭さ、粘り強さが応援部の元々のカラーなので、今年もそれは変わらず元々の泥臭さの上に個々の個性があって、大学毎に慶応ならスマートさみたいなのがある中で、早稲田はいろんな人がいて、個性が強くて、ぶつかりながらもここだけは負けないみたいな拘りが特に応援部は強いかなと思っています。応援部という抽象的な、特に何かをするわけでもない団体が人に魅せるためには拘りが強くなければいけないというのがあるので、そこを徹底的にテーマにしてやってきたのでそこを秋でも見せていければなと思います。

ー野球部と応援部はお互いにとってどの様な存在なのでしょうか

丸山:自分たちにとっては応援部は神宮球場にいなければいけない存在。正直一年生の時からリーグ戦に入ったりしていて、応援されるのが当たり前と思っていた様な自分が居たんですけど、コロナ禍とかいざリーグ戦を戦っている中で劣勢の場面で力をもらったりとかチャンスの時に勇気持って打っていけるっていうのは応援の力は絶対必要だなと。特にコロナ禍で応援がなかった時期を踏まえて、リーグ戦になるとやっぱ見えない力を感じるので、それは応援部の存在なのかなと思うので。応援部の存在っていうのは自分はその様に感じてます。

薗田:そう言ってもらえるだけでよかったです(笑)。応援部にとって野球部は応援させてくれる存在であり、一言でいうと戦友という言葉が強いのかなと思っていて、たしかにプレーするのは選手の皆さんですけど、我々なりに一緒に勝ったら嬉しいし、負けたら悔しいし、相手の応援部に負けないようにやってるし、一緒に戦っているし、一緒に優勝を目指して頑張っていくというイメージが強いので常に刺激をもらって感動をもらって、こっちも頑張ろうと思わせてくれるという存在っていうのが一番近いのかなと思っています。

ー応援のパワーを感じた瞬間はありますか

丸山:自分個人なんですけど、特にチャンスの時の応援にパワーもらっているんですけど、一番嬉しいのは自分が打点を挙げた時に聞こえてくる紺碧の空、あれほど気持ちの良いものはないかなって。やっぱり打点を挙げて気持ちが高ぶっている中で、ベンチを見たら喜んでいて、応援席を見ても喜んでいてっていうのは自分の中で特に嬉しいですし、その中でまた勝った時っていうのは余計に、紺碧の空を聞きながらグラウンドを神宮を後にするっていうのはとても気持ちいいので、パワーをもらってるというか、本当にありがたい存在だなと感じてます。

薗田:早慶戦の2回戦で(丸山選手が)1点目を打ってくれた時はすごくて(笑)。やっぱねあの、勝手な応援部のイメージなんですけど、主将が打ってくれるのが一番沸くから、あの1点目は特別な1点だったっていうのは応援部にとってもあるから、そう言ってもらえて良かった。

ーちなみに紺碧の空って歌えますか?(笑)

丸山:一番しか歌えないのは申し訳ない所なんですけど(笑)。覚えたっていうか、勝手に戦いながらっていうか。それが一番。校歌覚えてっていう義務的に覚えたのではく、神宮で耳にしながらっていうか、応援部の練習(早慶戦の前に行う応援部3パートでの総合練習)を見ながら覚えたという感じですね。

ー優勝に向けて必要なことを教えてください

丸山:特に秋は「一致団結」が一番大事かなと思っていて。四年生が纏まるだったり、チーム全員が纏まるというのが大事なのは勿論の事、応援部も含めた全員が纏まっていくのが大事かなと思っていて。勿論最後の集大成として個人の力では勝てない部分も大きいと思うので、全員が同じ志を持って戦うというのが秋勝つ為に必要になってくると思います。

薗田:応援部はそもそも出来る事が選手の皆さんと応援して、神宮を頑張って一緒に早稲田一色に染め上げようとすること位しかできないので、そのために準備や練習が大切という話にはなるんですけど、今のコロナ禍の状況でそもそも応援活動が野球応援しか出来ていないので、その分野球応援にぶつけるため一戦一戦への準備や技術を発揮出来る様本番に向けての鍛錬が優勝に向けて一番大切なのではないかと思う。本当に選手の皆さんに声が届けば、届かせる為に日頃の練習を一個一個大切にして一致団結していければと思います。

ーじゃあ、お互いにテーマは一致団結ということですね(笑)

薗田:そこはそうですね。十人目の野手かなんかという言葉をズームで言ってくれたのがとても印象に残っていて、そう言ってくれる事、やっぱすごく嬉しいので、我々も一緒に見えない力を働かせられるように頑張っていきます。

丸山:自分達もよく言う事というか高校時代からよく言っていた事なんですけど、「メンバーは控えの為に、控えはメンバーの為に」という言葉が自分の中では好きで、控えがメンバーの為にっていうのは練習の補助をしてもらうんですけど、メンバーが控えのために出来る事って勝つ事だと思うので野球部だけじゃなくて、応援部との関係にもつながるものがあると思うので、神宮で応援してくださるのに応える方法は自分達は勝利しかないので、それが春出来なかったので、秋こそは。夏のオープン戦の手ごたえはあるので秋こそはと思っています。

薗田:神宮でのプレーだけだとわからないものがあるから、今こうやって直接話せて本当によかった。

ーお互いに対して期待する点を教えてください

丸山:本当にもう、頑張れといってくれる。十分応援してもらっていて自分たちの結果を残せていないだけというか、一番自分たちの中では心のもどかしさっていうかはありますけど、どこ(の大学)も同じ位の力だと思うので、やっぱり苦しい展開になった時こそ、スタンドを見れば少し安心できるだったりとか、ちょっとの心の拠り所じゃないですけど、こんなに応援してくださっているんだと思えたら、本当にこれ以上のものはないかなと思います。

薗田:もちろん(笑)。本当になんというか、我々もどんな時でも選手の一番近くに居たい、苦しい時こそ声を出そうということをずっと意識してやっているんですけど、一番声が出るとか、応援したいなと思う瞬間は選手の全力プレーだったりとか、一点に対する拘りとか、泥臭さを見せてくれた瞬間が一番我々も心が震える瞬間なので、本当に苦しいタイミングとかあると思うんですけれども、泥臭さみたいなものを見せていただけたら、もっと箍が外れた様に声が出ると思うので、全力で応援するのでお互いに泥臭く早稲田の野球と応援を見せられたらと思っています。

丸山:はい!

薗田:ガッツ感じる。去年の早慶戦、ファーストで飛び込んで捕ってくれたくれた時とかも、めちゃくちゃ盛り上がってました(笑)。

丸山:本当にもう…それが浸透してくれたらいいんですが(笑)。

薗田:いやいやそれはお互いにね。

ーどの様な応援が好きですか

丸山:自分はコンバットマーチが好きですね。さっきも言ったんですけど、やっぱり打った時の紺碧の空だったり、勝った時の紺碧の空っていうのはやっぱりなんていうんですかね、早稲田居るっていうか、そこが一番。正直コンバットマーチとかも高校野球とかで聞いてても、これは早稲田から派生してるんだとは思うんですけど。紺碧の空を早稲田に来て自分が打ってチームが勝って、聞くっていうのはやっぱなんていうんですかね、ただ聞く応援じゃないと思いますし、東伏見で練習した成果が出て、それが紺碧の空で込み上げてくるものがありますし、そこはやっぱ特別っていうか自分の中では。やってる最中覚えてないのは申し訳ないですけど(笑)。

薗田:いやいや、集中してますからね(笑)。

丸山:打った後っていうか、背中から感じるもの、自分の中ではすごく刺さるものがあります。

薗田:応援してる側だから、実際にその立場に立って紺碧を聞いた事がないから、実際どのくらい響いてるんだろうとか実感がなくて、そう言っていただけることが応援部員にとっては一番嬉しいし、もっと応援したいなと思わせてくれることだから。

丸山:だいぶ響いてるんですよ(笑)。

薗田:(笑)。

丸山:やっぱ敵の応援も聞こえますし、一年生の時の早慶戦も出ててその時に自分がミスした時に慶応の陸の王者、若き血が流れたときは、自分もなんかフワフワしてるっていうか、感じましたし、なんか恥晒しじゃないですけど、そういう風になりましたね。逆の立場で言えば例えば自分が打ったとかであれば、逆に相手はうわってなると思いますし。勿論その時観客いたからとか関係なくて。去年の秋は特にあの蛭間のホームランなんかも多分あいつ自身が打ったホームランじゃないと思いますし、いやもちろんあいつの影の努力ってすごいんでそうだとは思うんですけど、全員が打たせたっていうか、応援部はじめОBの方だったりとかまだ行けるぞっていう雰囲気がありましたし、あれを自分たちは常に求めているんで、最後のアウト取られる迄まだいけるぞっていう雰囲気は絶対大事だと思うんで、あの時はすごく感じましたし、選手の力というか応援の力だと思います。

薗田:そう言ってもらえることで、やってよかったなと思いますし、すごく嬉しいです。

ー薗田主将は応援企画責任者も兼任されていますが、注目してほしい応援のポイントがあれば聞かせて下さい

薗田:今年新しく取り入れたのが、ヒットファンファーレというもので、ヒットを打った時 Viva Wasedaって曲の一部分を流すって事で変えた所はあるんですけど、やっぱ一番見てほしいのは、なんて言うかなあ、ぐっちゃぐちゃな応援なの、早稲田の応援って。いい意味で。中々通じるものではないと思うんだけども、やっぱこう、ふとピンチでマウンド集まった時に一瞬見てもらうとか、ヒットを打った後とか一瞬ふっと集中が切れた時に見てほしい、一瞬外野席を見てもらえたら、例え声が届いていなかったとしても応援してる我々はいるので、そこを一番感じてほしいっていうのが、出来たらのお願いかなと。

丸山:そうですね。

薗田:俺も選手のプレーからも本当に力をもらってる、それはもちろんそうよ、パワーもらってなかったら四年間続けられてない人もいると思うけれども、やっぱり野球を見てほんと自分が良かったなと思ったり、応援してる意味を野球部がくれたなという試合が何回も何回も。僕も覚えてる中で2、3試合自分の中で人生の転機になるくらいの試合っていうのがあったので、感動をもらっていると。

丸山:ああ、それはもう。

ー現在の部の活動状況を教えてください

丸山:活動状況自体は、最大限コロナの感染対策をしながら練習は続けていて、ワクチンの接種もあるんで、その時は2、3日休む様にと言っているんで。体調が一番なので。体調が万全な中で自分自身を追い込んで、自分を律してやっていくっていうのが今の活動状況ではあります。

薗田:コロナで何かこれダメになったとか今の所はあんまりないのかな?

丸山:合宿とオープン戦がたまに相手校でコロナが出たとか、学校自体が対外試合禁止とかがあるんで、そこでやっぱ少し予定が変わる位ですかね。

薗田:変わった点は結構色々あって。大きなのは合宿が二年間出来ていなくて、応援部員にとっては合宿はただ練習するだけの機会ではなくて、試練を受けてっていうのはあるので、そこが出来ていないという事と、応援活動が本当に野球以外できていないので、応援の経験とか、やってきた成果を出す、披露する機会がないのが一番難しいので、変わった状況なんですけど、その分やっぱり野球一試合一試合に対する思い入れは例年以上かなと。かえって良い点かなと。

丸山:ほんと、野球部だけ?

薗田:そうですね

丸山:ラグビーとかも?

薗田:ないですね、12月の末に代が変わって箱根駅伝があるんですけど、リモートで動画を撮ってTwitterに挙げてっていう感じで。激励会があるかないか位で。早慶レガッタの前に激励会をやって応援するというくらいかな。本番の応援はそのくらいしかなかったかな。応援させてくれる相手がいるから我々が応援できているのであって、本当にそれはそういう存在だなと改めて思いました。

ー主将から見た今の部の雰囲気と、リーグ戦に向けてどの様な事に取り組んでいるのかを教えてください

丸山:自分たちの春勝てなかった要因をピックアップして、接戦を勝ち切るっていうのを自分達の中で特にテーマに挙げて、接戦になれば勝ちパターンだっていう風に全員が認識した上で秋戦える様にって思って、夏のオープン戦では戦っていて。テーマは三つ挙げていて、一つ目は後半に二点取るチーム。(二つ目が)後半に一点以内に収めるチーム。監督さんにはミスしたら負けると言われているんですけど、三つめはミスした時こそ点をやらないチームをテーマに挙げています。ミスしたときに「あっ」ていう雰囲気になりがちだと思うんですけど、その時に「まだまだ!こういう時こそ!」って思えるチームにっていうのを。この三つを自分から全員にミーティングしてそれを夏テーマにやっていこうってやってるんで。それを達成した時には自分たちは優勝できるというか、それを今少しずつですが手応えを感じているので、このまま秋まで一か月もないですし、もっと詰めてやっていきたいなと思っています。

薗田:大切にしてる事は部の年間目標が「一は全」っていう言葉を掲げていて、色々意味が込められていて。まず一発目が全てだと。一発目の雰囲気とか一発目の頑張りとかが大切で、一発目を頑張るために準備をちゃんとしようという事を意識付けしていたりとか。応援っていう抽象的なものだからこそ、一人ひとりの頑張りで全体の雰囲気を揺るがす様なものを作っていこうというのを意識しているので、本当に一人一人の頑張りが今年は強いのかなと今の所思っています。

ーお互いの印象についてこれまでと変化したところはありますか

丸山:いや、自分はズームで話したりとか、応援部の練習の見学だったりとか、その時に形式ばった話しかできなくて。

薗田:いやいや。

丸山:自分やっぱり会ってしかわからないものってありますし、肌感っていうか。それを今感じて、ほんとなんか熱い人だなっていうのを感じて(笑)。

薗田:(笑)。

丸山:なんていうんですかね、いい意味で男臭いっていうか男らしいっていうか、そういう人だなって話聞きながら、自分も話しながら、そういう風に思いました。

薗田:元々丸山さんに関しては熱いっていうイメージを持っていて、早稲田らしいというか、そういうと型にはまった言い方にはなってしまうんですけども、苦しい時こそ声を張り上げてくれる様なイメージだったんですけど、今日話してみてチームの目標であったりとかも具体的だったし、本当にこう、チームが勝つ為を思って努力をしているだろうなという姿が伝わってきたので、グラウンドでは中々見られないような一面も見られたり、気遣いとかしてくれるから優しいし(笑)。

丸山:(笑)。

薗田:元々の性格が優しい事も、予想以上のものを感じたので本当に、さらに応援したいな、何か出来ればなという思いにさせてくれました。

ーありがとうございました!

令和3年度東京六大学野球秋季リーグ戦

9月18日() 早大ー立大【中止】→9月20日(月)に順延 / 9月19日() 立大ー早大

・10月2日() 早大ー東大 / 10月3日() 東大ー早大

・10月12日(火) 早大ー法大 / 10月13日(水) 法大ー早大

・10月16日() 早大ー明大 / 10月17日() 明大ー早大

・10月30日() 早大ー慶大 / 10月31日() 慶大ー早大

詳細は東京六大学野球連盟の公式ホームページをご覧ください。